サッカーワールドカップまであと1週間となったが、ブラジルの治安は大丈夫なのか。デモやストは止まず、殺人や強盗も相変わらず頻発しているという。警察官や地下鉄職員が賃金アップを求めてストに入り、そのすきに略奪が横行し渋滞は激化する。市民の怒りも加わって大混乱だ。日本と比べて殺人事件は数十倍、強盗は100倍というからすごい。外務省が注意を呼びかけている。
サンパウロにいる中丸徹レポーター「われわれ取材班もきのう強盗逮捕の現場に出くわしました。街には日に日に警察官の数が増えています」
警官ストで強盗やりたい放題!大半が拳銃使用
入場チケットの受け渡しが4日から始まり、サンパウロのスタジアムが報道陣に公開された。開幕ムードは確実に高まっているが、そのすぐそばで行われたデモには警察官500人が参加している。その一人は「日本の皆さん、治安は必ず守ります」というが、果たしてどうなることやら。
中丸「日本が試合を予定する3都市の中では、第1戦のレシフェが一番危ないとされています。警官スト中の先月3日間だけで30件の殺人事件がありました」
レシフェがある州の殺人事件発生件数は日本の43倍、強盗200倍。第3戦のクイアバ都市圏は殺人51倍、強盗404倍。サンパウロの日本領事館によると、凶悪事件の90%で拳銃が使われたという。サンパウロ市内の強盗事件は届け出があっただけで日本の480倍もある。ブラジルのマナウス滞在2年の男性は「犯罪は実際に増えています。携帯電話や財布強盗を狙う主に強盗ですね」と話す。
日本から観戦予定の男性サポーターは「防犯対策をして行きます。ちゃんとした財布は持っていかない」。その父は「死なないで帰ってこいよ」と混ぜ返すが、冗談ではないぐらい行く人も送り出す家族も不安は消えない。