2001年にも心臓手術で12歳の少女死亡
ところが、このあと東京女子医科大トップの吉岡俊正理事長が書面で「あくまで私的な会見で、いかなる意味においても本法人による発表ではありません」と否定のコメントを発表した。皮肉なことに、高桑医学部長が「情報をお互いに共有できていなかったというシステムが今回の残念な結果を引き起こしたと思う」と述べたが、どうやらここでも情報は共有されていないらしい。吉岡理事長は同医科大の創業者の孫にあたるという。
コメンテーターの中瀬ゆかり(新潮社出版部長)はあきれてこう言う。「病院で使っていけない薬を現場が知らなかったことも、28年間も火災警報器を切ったままというのも驚きです。抜本的な体質の問題が出てきた話だと思います」
東京女子医科大病院では01年に、12歳の女子の心臓手術でやはり医療過誤から死亡させており、このときは病院ぐるみでカルテの改ざんや隠ぺいが発覚し問題になった。人の命を預かる病院で根本的な部分がいまだに欠けているとしか考えられない。
文
モンブラン