理化学研究所の小保方晴子ユニットリーダーがSTAP細胞の主要論文(アーティクル)についても撤回に同意し、万能細胞研究は白紙に戻ることになった。STAP細胞そのものについては存在を主張しており、理研も簡単に切り捨てることができず妙なことになってきた。
「今後も研究者としてやっていきたかったら、心しておいたほうがいいよ…」
イギリスの科学誌「ネイチャー」に掲載された論文は、主要論文「アーティクル」(STAP細胞の作り方)と補足論文「レター」(細胞の万能性の説明)の2つで構成されている。レターについては5月28日(2014年)に取り下げに同意していた。代理人である三木秀夫弁護士は会見で小保方リーダーの言葉をこう伝えた。
「何と言おうが、STAP細胞はあります。(撤回は)仕方がなかったんです。悲しいです」「細胞の検証作業に加わるなどして、その証明を果たすことができるよう進めていきたいと考えています」
三木弁護士は撤回理由を次のように補足した。「今後、研究者としてやっていくにあたって、心しておいたほうがいいというようなさまざまな、陰に陽に、きつい言葉ややわらかい言葉で精神的重圧が彼女にありました。論文の取り下げに応じなければ、懲戒解雇で理研にいられなくなり、検証実験に参加したくてもできなくなる。解雇を避けるために不本意ながら論文の撤回に応じた可能性が高い」
文
モンブラン| 似顔絵 池田マコト