2005年12月1日、栃木県今市市(現日光市)で小学1年生の吉田有希さん(当時7歳)が連れ去られ刺殺された事件で、栃木・茨城両県警の合同捜査本部は3日(2014年6月)、栃木県鹿沼市の無職・勝又拓哉(32)を殺人容疑で逮捕した。犯行を認めているという。事件発生から8年半である。
防犯カメラに移動する白い車
事件が起ったのは午後2時ころだった。下校途中の有希さんは自宅近くの三叉路で友だちと別れ、行方がわからなくなった。翌2日午後、約60キロ離れた栃木・常陸大宮市の山林で刺殺体で見つかった。以来、手がかりは少なく、警察の情報呼びかけにも手応えはなかった。
今年1月、偽ブランド品を販売目的で所持していたとして勝又と母親が商標法違反容疑で逮捕された。起訴されて拘留中の2月下旬ころ、勝又が有希さん殺害をほのめかしたことで捜査が動いた。勝又の自宅からは猟奇的な子どもの映像が見つかったが、そのなかに殺害される前の有希さんが確認された。
勝又は有希さんをいったん自宅へ連れて行き、別の場所で殺害したと話していて、その経路の防犯カメラから勝又の白い車が確認された。有希さんの衣類やランドセル、凶器などは「捨てた」といっており、見つかっていない。
捜査本部は早くから「あいつが本ボシ」決め手なく8年半の監視
勝又は有希さんと同じ小学校の出で、連れ去り現場の近くに住んでいたこともあった。ただ、面識はなかったという。犯行について「間違いありません。有希さんにいま言えるのは、ごめんなさいということです」と話しているという。
勝又の名は早い段階から捜査線上に浮かんでいたが、決め手がなくそれきりになった。それでも警察は1年ほど前から、中学校の同級生らに勝又の動向をたずねたりもしていたという。近所の人たちは「ずっと家にいる。あまり外へ出ない。友だちもいないのでは」「照れ屋さんという感じでしたね」と語る。
キャスターの齋藤孝「警察は決定的な証拠を持っていると思いますが、その一部しか発表していないのでしょうね」