札幌市厚別区の緑地帯で28日(2014年5月)に見つかった女性の変死体は、今月4日未明に消息を絶った25歳の女性であることが濃厚になってきた。腐敗が進んでいるうえ所持品もなかったが、発見された場所が女性の自宅マンションから700メートルと近く、背格好が似ていることから、警察では行方が分からなくなっている女性の可能性が高いとみて確認を急いでいる。
1週間前の警察再捜索では発見されず
行方不明になっている養護施設職員の女性は、婚約者の男性と口論したあと4日午前0時40分ごろ外出した。携帯電話で午前0時46分~56分までの間に知人の男性と会話し、4分後の午前1時ごろ、婚約者の男性に「助けて!警察呼んで!」と怯える声で助けを求めている。女性の電話で婚約者は警察に通報し、付近を捜索したが女性の姿を見つけることはできず、女性の携帯電話は通話直後に反応が基地局から消えたという。
変死体が発見された緑地帯は、昼間は犬の散歩やウォーキングで人通りも少なくないが、夜は街灯もなく真っ暗闇で人影がなくなる。女性の公開捜査に踏み切った6日以降、北海道警が多くの警察官と警察犬まで動員して捜索し、1週間前の22日にも再捜索を行なっている。
司会の羽鳥慎一「なぜ捜索で見つからなかったのかでしょうかね」
現場を取材したことがある犯罪ジャーナリストの小川泰平氏(元神奈川県警刑事)はこう推理する。「(変死体は)犬の散歩をしていた人が見つけたが、緑地帯の奥のほうでなく、毎日同じようなコースをたどる普通の散歩道で見つけてるんですね。それを考えると、ここ数日の間にどこからか移動して置いたことが考えられます」
自宅近くに戻して弔い?
羽鳥「なぜ女性の自宅近くに置いたんでしょうかね」
小川「推測になるけど、容疑者は女性と顔見知りで、弔いというか、供養のような気持ちが強かったのかなと思います。女性と無関係なら10分ほどで山の方へ行ける。わざわざ自宅近くにというのは、そういう意味合いがあるのかなとも見えます」
なぜか最近、札幌周辺では不可解な荒っぽい事件が目立つ。不安を払拭するうえでも事件の早期解決が待たれる。