大阪市西成区の准看護師、岡田里香さん(29)の遺体が八王子市で見つかった事件で、岡田さん名義のパスポートで中国に出国していた日系ブラジル人の女性(29)がきのう27日(2014年5月)、上海の日本総領事館に出頭した。総領事館は中国の公安当局に身柄を引き渡したが、今後、日本への引き渡しがどうなるか注目される。
中国人女性と出国前後に被害者名義のクレジットカード偽造
この女性は岡田さんと小中学校の同級生で、この2月に10年ぶりに岡田さんと会い、他の同級生らと会食している。3月にも1度会食したが、その後、岡田 さんが消息を絶った。岡田さんの遺体は八王子市内の女性の住所へ「人形」として宅配便で送られ、遺体が発見されたトランクルームはそこから500メートルしか離れていない。
ブラジル人女性は3月に岡田さん名義でパスポートを取得し、今月3日に同居していた20代の中国人女性と上海に入っていた。また、4月には岡田さん名義のクレジットカードが複数発行され、東京と上海で100万円以上も使われていた。
大阪府警は旅券法違反などの容疑でこの女性の逮捕状を取っていたが、中国との間には犯罪人引き渡し条約はなく、ブラジル国籍の女性の身柄が日本に引き渡されるか微妙だ。まずは中国の判断次第になるが、ブラジルに引き渡されると、ブラジルとの間にも引き渡し条約はない。ただ、中国との間には刑事共助条約があり、日本に代わって取り調べることは可能だ。
中国人女性はどこに消えた?刑事共助条約で中国当局に捜査・取り調べ依頼
キャスターのテリー伊藤「びっくりの展開になりましたね。中国人の行方はわかっていないんですよね」
取材したリポーターの阿部祐二によると、中国人女性は大学院も出て、就職も決まるようなしっかりした生活をしていた。マンションももともとは中国人女性が借りていて、ブラジル人はそこへ同居という形だった。2人で犬を散歩させたりといった生活だったらしい。
阿部「その2人が突然、家財道具を置き去りにして出ていってしまったわけですが、部屋の中は荒れ放題だったそうです」
司会の加藤浩次「なぜ日本領事館へ出頭したんだろう」
このあたりはわからない。テリーは「岡田さんの家族にすれば、なぜ殺されたのか知りたいと思う。パスポートのために1か月も待っていたのはなぜか。身柄の引き渡しは政治的な問題でもないのでできると思いますよ」という。
中国政府が引き渡しを拒んだり、ブラジルに渡すようだったら意地悪としか思えないが、中国人女性の存在がまた微妙だ。