アフリカゾウ密猟で資金調達イスラム過激派!闇市場で象牙1本400万円…10年で10倍に高騰

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   アフリカ大陸のサバンナは象やライオン、キリンなどが生息し野生動物の宝庫だが、いま異変が起きている。高値で取り引きされる象牙を狙って、アフリカ象の密猟・乱獲が頻発しているのだ。

   キャスターの国谷裕子「アフリカゾウを巡って異常な事態が起きています。このまま乱獲が続くとあと10年でアフリカゾウは絶滅すると指摘されています。しかも、密猟には驚くべき組織が関わっていました。密猟象牙の売り上げが、テロ事件を引き起こしているさまざまなイスラム過激派組織の活動資金になっていたのです。

   密猟者とそれを取り締まるレンジャーとの銃撃戦も多発している。象牙はホワイトゴールドと呼ばれ、闇市場で価格が高騰している。

日本は世界で2番目の象牙消費国

   日本は中国についで世界2番目の象牙消費国だ。象牙の印鑑、アクセサリーや工芸品を目にするが、ゾウを保護するため象牙はワシントン条約で国際取引が厳しく規制され、平成7年以降は原則的に輸入ができなくなっている。

   国谷「ワシントン条約事務局などによりますと、2012年だけで総個体数の7.4%に当たる2万2000頭が殺されたと見られています。象牙の闇市場での値段はこの10年で10倍、1本400万円ともいわれています。乱獲の加速が地域を不安定化させる新たな要因にもなるという負の連鎖も生まれています」

   大規模な密猟が行われているケニア南西部のタンザニアとの国境に広がるマサイ・マラ国立保護区を管理するマラ・コンサーバンシー本部には、70人のレンジャーが駐留し野生動物を密猟者から守る活動を展開している。毎日6時間かけて行われるパトロールでは、密猟者との銃撃戦に備え全員がライフルで武装する。

   パトロールを始めて3時間、アフリカゾウの骨を発見した。レンジャーの一人は「これは象牙が切り取られた頭の骨です。手がかりは少なく、犯人は見つかっていません」と語る。レンジャーのなかに日本人女性・滝田明日香さんがいた。8年前までマサイ族の獣医として働いていたが、その後にこのレンジャー組織に加わった。

    300人ほどが暮らすツルカナ族の貧しい村で、3人の元密猟者を取材することができた。「密猟を始めたのは10年前のことです。イスラム過激派組織のアッシャバーブがソマリアからこの村に銃を持ち込み、貧しい村人に密猟をさせて象牙を手に入れています。活動資金の40%を密猟象牙の取り引きで賄っている」と打ち明けた。

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