シングルマザーには恩恵なし
スタジオゲストで、社会保障政策が専門の宮本太郎・中央大学教授は、配偶者控除には問題が多いと指摘する。女性が家にいることを前提にした生活保障であって、時代とずれており、働かざるをえないシングルマザーなどは恩恵を受けられない。相対的に豊かな層に有利な制度だとする。一方で、パートでフルに働いても、所得税課税分の元が取れないかもしれないような低賃金、保育や学童保育のお粗末さも「壁」だとする。
女性の労働を支え、見返りが得られるようにする施策も重要であり、「そういう施策を抜きにして配偶者控除だけを取り去るのであれば、単なる増税と同じとも言われても仕方がない」と言う。
*NHKクローズアップ現代(2014年5月20日放送「シリーズ 主婦パワーを生かす② 検証 103万円・130万円の『壁』~どう変わる?家計と働き方~」)