アメリカの連邦捜査局(FBI)が欧州を中心に19か国の警察と協力し、他人のパソコンを遠隔操作して悪質な犯罪行為に及んでいたハッカー100人以上を逮捕した。300か所におよぶ捜索を行い、なかには「ブラックシューズ」と呼ばれるソフトを100か国以上で数千人に販売していたスウェーデン人ハッカーもいた。
ミスティーンUSAのPCカメラから裸盗撮!「言うこと聞かないとばらまく」と脅迫
「ブラックシューズ」の被害者には昨年(2013年)、ミスティーンUSAに選ばれたキャシディー・ウルフもいた。ハッカーはこのソフトを使ってキャシディーの裸の画像をメールで送りつけ、言うことを聞かないと画像を流出させると脅迫していた。FBIが調べたところ、寝室にあったパソコンのカメラが遠隔操作され、本人が気づかないまま1年間も寝室をのぞかれ、撮影されていたという。
萩谷順(法政大学法学部教授)は「片山事件はアナログ捜査のすえ、本人も認めてやっとという感じ。早く捜査側のレベルを上げていかないと、犯罪する側はどんどんバージョンアップしていきますよ」と、この手の犯罪捜査の立ち遅れを憂慮する。
テレビ朝日ディレクターの玉川徹「ただ、もう一つ気をづけなければいけないのは、犯罪を取り締まる精度を上げなければいけないのはあるんだけど、警察にいろんな権限を与えていくと、警察がすべての個人情報を見る警察国家になる可能性が高いですよ。ボクは一方でそれを心配する」
萩谷は「同時に、国民の意識というものもバージョンアップしていかないといけないですね」と受ける。最近、防犯カメラの氾濫でよく指摘される問題だが、それはサイバー攻撃の捜査とは別のくくりで考えるしかない。