大学の学生向け食堂、いわゆる学食が様変わりしている。千葉市にある神田外国語大学のランチメニューには、タイやベトナムなど東南アジア10か国の代表料理もある。学食をよく利用する女子大生は「いろいろなアジアの料理が日替わりで楽しめます。単にその国の味を楽しんでいるだけではなく、その国の文化を学んでいるような気がします」と話す。
司会の夏目三久「このアジア料理メニューの追加で、学食の利用者が以前と比べ1.5倍になったそうです」
「学生が早く大学に来るようになり、授業遅刻も減った」
成城大学の学食は出版社とコラボして、人気レシピ本の山本ゆりさんのメニューを参考に提供している。高田正彦次長は「学生に食に興味を持ってもらうのが一番のねらい」と話す。学食研究家の唐沢明氏は「大学生の食生活はいま乱れています。その結果、大学に出てこない学生も多いんですね。学食に力を入れる背景には、積極的に授業に出てもらうきっかけ作りがあると思います」と見る。
駒沢大学の学食は朝食が100円だ。学生の4割が朝食を食べていないといわれ、食生活の乱れを改善するために始まった。久保田昌希副学長は「100円朝食を導入することで学生が早く大学に来るようになりました。授業にも遅れずに出てきています」と話す。
インターネットで栄養バランス確認。離れて暮らす親も子供の食生活チェック
芝浦工業大学ではスイカなどの交通機関のICカードで利用すると、食べた食事の栄養バランスなどがインターネットで確認でき、離れて暮らす親も子供の食事をチェックすることができる。たとえば、大学2年生の竹ノ内盛二さんはラーメン好きで、食事は塩分が多めだ。福岡・大牟田市に住む母親の香さん「緑が少ない」とさっそく指摘が来た。言われた竹ノ内さんは「麺類とか食べるときも、必ず緑の物、小鉢を入れたほうが良いなと思ってます」と笑う。