雨上がりとともに気温がグングン上昇したきのう13日(2014年5月)の日本列島は、各地で今年一番の暑さを記録した。山梨県甲府市では31.0度、同韮崎市、京都・福知山市など5観測地点で30度を超える今年初の真夏日となった。
5月でこの暑さでは今夏の猛暑が思いやられるが、実は冷夏の可能性が高いという。気象予報士のふたむらちづこはこう予想する。「夏か秋にかけてエルニーニョが発生する危険性がかなり高くなっています。発生すると北ほど梅雨が長引くなど影響しやすく、夏の高気圧の張り出しが弱くなると梅雨前線が停滞しやすくなります。南の海に発生した台風が日本列島に近づくタイミングによっては、梅雨前線の活動が活発になり、被害が大きくなる恐れがあります」
5年前には山口県で特養老人ホーム流され30人犠牲
エルニーニョ現象はペルー沖の海水温が平年よりも高くなり、逆にインドネシア沖の海水温が低くなる現象だ。5年前の09年に発生したときは、北海道や北日本で雨が多く、野菜や果物の生育に影響が出たほか、中国地方や北九州で集中豪雨が多発し、山口・防府市では特養老人ホームを土石流が直撃し30人の犠牲者を出した。
猛暑もノーサンキューだが、冷夏も日本経済にとってはマイナス要因となる。夏物衣料やエアコンの売れ行きが落ち、野菜や果物の価格が高騰。消費増税が追い打ちをかけて家計のやりくりに四苦八苦しなければならない。
赤江珠緒キャスター「去年が猛暑だったので、冷夏というとホッとするという人も多いのですが、こういう被害が拡大するとなると心配ですね」
文
モンブラン| 似顔絵 池田マコト