世界の強豪が激突するサッカーW杯ブラジル大会の日本代表23人が決まった。ザッケローニ監督は「攻撃的で複数のポジションをこなせる選手を多くし、相手を気にせず自分たちが主導権を握れるサッカーができること」を主眼においたという。「モーニングバード!」は1年前のこの日に、「日本代表になれ」と言い残して父親が亡くなった大久保嘉人選手(31)の起用をサプライズとして取り上げたが、ザックが大久保を選択した狙いは何なのか。
唯一活躍の岡崎慎司、サプライズの大久保嘉人に期待
サッカー評論家のセルジオ越後(サンパウロ出身の元プロサッカー選手)はこう分析する。「まあ、いつものメンバー、そんなに大きな変化はないですよ。ここに来て、ケガとか成績が上がらない選手がいて、その中で多少、大久保がいいということですかね。ザッケローニ監督の課題としては、今シーズン香川真司が1点も取れてない、柿谷曜一朗も去年に比べ全然取れていない。そこに大久保のチャンスが生まれた。あの2人の調子がよかったら、大久保は呼ばれなかったかもしれないですね。それほど固定していたチームでした。あとひと月で香川や柿谷が点を取れる保証はないから、一つの保険としてコンスタントに点を取っている大久保が浮かんだのではないですか」
「長谷部誠は大きなケガで5か月間やっていないし、内田篤人もケガで課題がある。考えたらけっこう問題を抱えているメンバーですよ。いま日本代表のエースは岡崎慎司ですよ、本田圭佑じゃないです。岡崎はヨーロッパで大活躍しいちばん点を取っている。大久保と岡崎の2人がいればすごく期待が膨らみますね」
「1戦目が大事。決勝戦と思って戦え」
コメンテーターの岩上安身(ジャーナリスト)「心配なのは香川選手。あれだけのポテンシャル、技術があり、高い評価を経てビッグクラブのマンチェスターユナイテッドへいった。活躍するかと見ていたら、壁に突き当たって試合に十分出ていない。どう見たらいいのでしょうか」
セルジオ「日本の選手が世界レベルに(達するのに)まだ壁があります。香川も本田も。それをどう乗り越えるかがひとつのテーマですね。ブラジル大会へは日本はチャレンジの気持ちでいけばいい。1戦目が大事。1戦目を決勝戦と思って戦えばいい」
いや、厳しい。しかし、身びいきばかりの解説や番組が多い中で、この人の言うことは説得力がある。