テニスの錦織圭(24)が快挙といっていいのだろう。日本時間のきょう12日(2014年5月)未明のマドリード・オープン決勝で、王者ナダルと対戦した錦織は試合をリードしながら、腰を痛め最後は棄権した。しかし、これで世界ランクは9位に上り、アジア人で初のトップ10入りを果たした。
マドリートOP惜しい!王者ナデル圧倒しながら腰痛ひどく棄権
錦織はサーブがさえて1セットを先取、第2セットも攻めて4-2とリードしたが、ここでところでアクシデントがあった。腰を痛めてメディカル・タイムアウトで治療を受け、試合を再開したが調子が戻らない。第2セットを4-6で落とし、第3セットを3ゲームとられたところでやむなく棄権となった。
錦織の活躍は目を見張るものがあった。ナダルにはこれまで1度も勝ったことがなかったのが、サービスエースを連発し、相手サーブもブロックして完全に主導権を握っていた。体力が追いつかなかったというべきか。錦織はこれまでにもよく腰を痛めていた。
試合後、錦織は観衆に「試合を最後までできず、すみませんでした。また来年この大会に戻ってきます」と英語で話して、大きな拍手を受けた。錦織の今シーズンの躍進には理由があった。元全仏オープン王者のマイケル・チャンのコーチを受けていたのだ。その効果に、錦織を11歳のときから指導して来た松岡修造が驚く。
「(サービス)エースが多い。展開が速い。チャンスにコートに入っていくスピードが違う。テンポが違う。打ったボールの重さが違う。マイケル・ チャン効果ですね」
今までもトライはしていたが、続かなかったという。「体力がなかった。そこまでの意識がなかった。忍耐力もなかった」
マイケル・ チャンのコーチ受けて格段に上がったサーブの威力
「スッキリ!!」のレギュラコメンテーターである杉山愛も「サーブが魅力的になってきていますよね」とチャン効果を認めていた。もともと課題だったサーブのレベルが、格段に上がったのだという。この決勝でもそれは如実に現れていた。腰を傷めるまでは、ナダルを翻弄していたといっていい。
観戦していた杉山が電話で「すばらしい試合でしたね。ファーストでは圧倒してたし、セカンドも先にブレイクしてたんですね。残念ながら、腰を傷めて動けない状態になったが、それまではすべてでナダル選手を上回ってました」
司会の加藤浩次「腰というのは筋肉?」
杉山「以前から疲れがたまると股関節と腰に痛みが出るんですね。準決勝のレレール戦でもちょっと治療を受けることがありました。ケガというより疲労。途中棄権はいい判断だったと思います」
25日から全仏オープンがある。それに備えてということだ。
加藤「今年中に9位になると、杉山さんは予言してましたよね」
さすがプロというところ。
キャスターのテリー伊藤「あとは腰か」
そこがちょっと心配なところだが、久しぶりに嬉しいニュースだ。