著名画家の壁画「沼津市役所」カーテンで覆って30年間忘れてた!時価2000万円以上

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   30年間も誰の目にもとまらず、カーテンで覆われたままだった著名な芸術家の壁画が静岡県沼津市役所の応接室で見つかった。壁画は篠田桃紅作の『泉』。縦2.5メートル、横7メートルの大作で、1966年に新庁舎建設の際に市が120万円で購入したものだった。

   篠田作品の特徴は「水墨の抽象画・墨象」と呼ばれ、海外にもファンが多い。その価値について、篠田作品を多く扱っている岐阜現代美術財団の宮崎香里学芸員は、「『泉』は前面に銀箔が貼ってある銀地の上に墨で書かれた作品です。時代とともに銀が変色していって、味わい深い作品になっています。海外でも人気のある方で、取り引き金額が高く推移している作家です。『泉』は市場価値でいうと2000万円以上はします」と説明する。

篠田桃紅作『泉』―外部からの問い合わせで市もビックリ

   見つかったきっかけは、篠田作品のリストを見た外部の人が市に問い合わせをしたことだった。高価な芸術作品がなぜレースのカーテンで覆われたままだったのか。

   日差しから作品を守るため30年ほど前にレースのカーテンをかけられ、当初は作品への心遣いもあったようだが、そのうち忘れ去られてしまったらしい。市管財課の横井出課長は「カーテンが閉まっていたものですから」という。まさにネコに小判とはこのことだ。

   司会の羽鳥慎一「この30年の間に、この壁に寄りかかった人が何人いるでしょうね」

   篠田桃紅は今年101歳になるが元気で、壁画を市に収めた時のことをよく覚えていて、「『傷つけちゃいけないのでちゃんと保存しないと』と役所の誰かが言っていた」と話しているという。

文   モンブラン| 似顔絵 池田マコト
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