札幌北署の管内でまたカセットコンロ用ガスボンベによる爆発事件が2件起きた。連続爆発事件は4月(2014年)に51歳の女が逮捕されていて、北署は模倣犯と見ているようだが、逮捕された女はいまも容疑を否認しており、こっちが真犯人ということはないのか。
狙われた駐在所と大型書店
爆発があったのは札幌市に隣接する石狩市の札幌北署石狩駐在所玄関近くだった。4日(2014年5月)午前8時半ごろ、カセットボンベが爆発してドアのガラスにひびが入った。さらに、6日朝、札幌市北区の大型書店入り口付近で破裂したガスボンベの一部が軒下に刺さっているのを清掃していた男性が発見した。調べたところ、付近には破裂していないガスボンベ1本、釘数百本、融けた固形燃料などが見つかった。
この2件の爆発事件がこれまでと多少異なる点は、1月からの5件の連続爆発事件は、逮捕された51歳の女の自宅から半径3キロ以内で起きているに対し、狙われた駐在所は13キロ、大型書店は4.5キロそれぞれ離れている。北署は連続爆発事件の模倣犯と見て調べているという。警視庁の元警視・江藤史郎氏も「明らかに模倣犯」による犯行と言い、その根拠として「同一犯ならさらにエスカレートしたものを作るはずで、一貫性がない」ことを挙げた。
51歳女性逮捕の警察に挑戦か
宇治原史規(タレント)「愉快犯というか、軽い気持でやった可能性もありますよね」
萩谷順(法政大学法学部教授)「模倣犯かもしれないが、釘まで用意してやるのは相当に敷居が高いはず。軽い犯罪とはちょっと違う気もしますね。警察の威信がかかって容疑者を逮捕したけれども、容疑者は否認している。これで模倣犯でないとすると、目星をつけた人間が容疑者でないことになるので、どうしても模倣犯と言わざるを得ない事情もあるのでしょう。専門家の江藤さんを批判するわけではないが、エスカレートするものを作るかどうかは微妙だと思う」