国民に負担(消費増税)をお願いするのだから、身を切る議員定数削減を行うまではと約束した国会議員の歳費(給料)2割カットが、5月(2014年)分から元に戻り満額支給されることになった。
東日本大震災の復興はなかなか進んでいないうえ、議員の定数削減はどこにいってしまったのやら。11日間の大型連休をさっさと決め、海外へ外遊する国会議員が今年はことのほか多く150人という。大半が視察名目だから費用は税金である。岩井奉信日大教授は「昨年は参院選挙があって外遊は少なかった。今年は国政選挙がないので安心して海外に出かけているのでしょう」と解説する。
野田前首相も安倍首相も約束したじゃないか!「定数削減まで歳費減らす」
歳費カットを決めたのは、まだ記憶に生々しい2年前の野田佳彦首相(当時)と安倍自民党総裁のあのシーンだ。
野田「定数削減は来年の通常国会で必ずやり遂げる。それまでの間は議員歳費を削減する。約束できますか」
安倍「この場でしっかり約束しますよ」
これにより、時限立法で国会議員の歳費20%カットが決まったが、カットのには震災地復興分7%も含まれている。なんら国会で議論されることもなく、身を切る約束は守られないまま、時限立法の期限切れる5月分から自動的に元に戻り満額支給されることになった。
石破自民党幹事長「大幅に歳費が下がって政治活動に支障をきたしている」
その言い訳を石破自民党幹事長は「大幅に歳費が下がって、とくに新人議員の政治活動に支障をきたしている」という。松尾貴史(京都造形芸術大客員教授)は「お金がかかるというが、冠婚葬祭やら何やら選挙のためで、国民のためでないことははっきりと言えます。民主党も野田さんも何で約束を守らないのかと言わないのでしょうかね。、何なんでしょうね」と怒り心頭だ。
司会の羽鳥慎一「5月分はしょうがないとしても、考えを改めて6月分から歳費カットに戻せないですかね」
これに取材したリポーターの所太郎は「6月22日まで会期はありますが、まったく議論の対象になっていないし、その動きもないですね」と伝えた。