札幌市北区で起きたカセット用ガスボンベによる連続爆発事件で、北海道警は30日(2014年4月)、任意で事情聴取していた51歳の主婦を激発物破裂罪で逮捕した。逮捕されたのは北区屯田の無職、名須川早苗容疑者で容疑を否認している。
直接証拠なく、防犯カメラ映像や手紙文面から絞り込み
逮捕容疑は警察官舎の4月3日午後11時45分ごろ起きた爆発事件で、道警は爆発に結びつく映像は残されていないと発表したうえで、同時間帯に名須川の車が防犯カメラに映っていたほか、タクシーのドライブレコーダーにも映像が記録されていたことから、逮捕に踏み切ったと発表した。名須川の自宅の家宅捜索で押収したもののなかに決め手になるものがあったという。
また、警察や地元テレビ局などへ事件への関与・予告の4通の手紙が届いており、書かれていた警察官とのトラブルに関係してそうな人物の特定を進め、名須川が浮上したという。ただ、車の映像はあくまでも状況証拠で、決め手となるものが何なのかが明らかにされていないため、逮捕には疑問が残る。
元刑事「決め手あるなら5日間40日も任意で調べない」
司会の羽鳥慎一「5日間40時間の任意の聴取は異例と見られていますが…」 犯罪ジャーナリストの神奈川県警元刑事の小川泰平氏「決め手になるものがあったら、もっと早く逮捕に踏み切ったことも考えられます。できれば本人の自供を得たかったんでしょう」
玉川徹(テレビ朝日ディレクター)「決め手があるならもっと早い逮捕だったろうし、任意で40時間も取り調べはしないと思います。警察が狙われた事件なので威信にもかかわり、特別な思いがあったのではないですか。立件には若干弱い部分がある」
残る4件の爆発事件と名須川との関連はこれから捜査していくというが、その中には女にはリスクの大きい男子トイレでの爆発もある。小川も「(女の)単独犯とは思っていなかったですね。見張り役が一人ぐらいいてもいいのではと今も思っています」と話している。