韓国「セウォル号」の沈没原因究明で2つの事実が新たに分かってきた。一つは事故当時の積荷が適正の3.6倍にのぼる過積載だったこと。もう一つは積荷の固定が不十分だったことだ。
安全対策ケチり積荷固定手抜き
セウォル号は日本から購入したあと客室を増設し定員を100人以上増加した。このため船の重心が51センチ高くなり、船が傾いたときの復原力が著しく低下していた。それにもかかわらず、事故当時の貨物は適正重量を2700トンもオーバーしていた。積荷を固定する作業も専門会社と契約しているように見せかけ、実際はコストの安い専門でない会社に任せていた。車両は4つのタイヤをすべて固定しなければならないが、2つしか固定せず、コンテナもチェーンではなくロープで止めていたという。
こうしたことから朴槿恵大統領はセウォル号の運航会社である「チョン・ヘジン海運」のオーナーであるユ・ビョンオン前会長(73)ら40人の出国を禁止した。「法律に違反した者、事故を招いた者、自からの義務を果たさなかった者、違法を黙認した者など、責任ある立場にあったすべての者の民事上、刑事上の責任を追及する」方針を明らかにした。
文
モンブラン