セウォル号乗組員 船客のことより「早く来て!救助して」事故発生直後の管制交信

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   韓国・珍島沖の旅客船セウォル号事故で、子供らの安否確認を待つ家族が待機している体育館の床には報道陣から奪ったカメラや三脚の残骸が散乱していた。政府の対応が遅いと激昂した家族が担当者に投げつけたためだ。珍島沿岸海上交通管制センターと事故発生直後のセウォル号との交信が明らかになった。

非常時の安全訓練受けていなかった

   センター「乗客は脱出できますか」

   セウォル号「船が傾いていて脱出は不可能です」

   センター「救命胴衣を乗客に配り、厚着をさせて下さい」

   セウォルは「乗客を脱出させたら、すぐに救助されますか。早く来て下さい」

   センター「船長が直接判断して、乗客を脱出させるか決定しなさい」

   セウォル号の乗組員たちはパニックに陥って、乗客を避難誘導させようとしていないことが分かる。井上貴博アナは「当局の事情聴取に対し、乗組員の中には非常時の安全教育は受けてないと話す者もいるそうです」と伝える。

   事故現場に近い海域が奥平邦彦リポーターが報告する。「私の右手、約15メートル先に大きなブイが2つ浮かんでいます。あのブイの下にセウォル号が沈んでいます。現場周辺には重油の臭いが漂っています。けさ21日(2014年4月)の捜索では潜水士を乗せた約50隻の船が出動していますが、重油の影響で太陽が遮られ、海中の視界はますます悪くなっているそうです」。潜水士は「水深7メートルを超えると前がまったく見えません」と語っている。

文   ナオジン| 似顔絵 池田マコト
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