韓国の客船沈没事故は2日経ったけさ18日(2014年4月)までに179人が救助されたが、死者は25人になり、なお271人が不明のままだ。多くが船内に閉じ込められているとみられるが、潮の流れが早いうえ、水中の視界が悪く手の打ちようがないという。事故の原因もなお詰め切れていない。
クレーンで吊り下げ水没食い止め
リポーターの阿部祐二が船でセウォル号に近づいたが、船首の一部がかろうじて海面上に出ているのみ。小雨模様でカメラに水しぶきがかかる。阿部は「満潮で船が沈んで…」みたいなことを言っていたが、それは違う。きのうの映像で、まだ見えていた船底から水と空気が吹き出しているのがあった。船中の空気が徐々に抜けて、沈んでいっているのは間違いない。
現地にはダイバー500人、航空機29機、船舶171隻がいるというが、有効な救助方法がない。潜水関係者も「中に入れない」と話している。船の中なんて迷路みたいなもので、しかも逆さまになっていて、船室は独立している。おまけに真っ暗で視界も悪い。
当局はクレーン船で支えて水没を食い止める算段らしい。船体は3000トンだから、クレーン船を何台か使えば可能だろう。ニュースではすでにクレーン船1隻が現場に着いたと伝えていた。あとは天候だろう。
不明乗客の家族を乗せた船が現場へ向かった。しかし、目の前にしてもどうすることもできない。「私の娘があそこにいるのに」と泣き叫ぶ母親の姿があった。家族がいる珍島をきのう午後、朴槿恵大統領が訪れ「みなさんと一緒に救助の知らせを待ちたい」と話したが、家族からは激しい言葉が飛んだ。気持ちはわかるが、韓国人の感情表現はストレートだ。