景気回復の実感がない中、不況が大学生の食事を直撃している。専修大学経営学部佐藤泰一郎准教授が大学生の食生活の調査をしたところ、「具なしのハヤシライス、スパゲッティの上にペンネ盛り、サプリメントのみの学生もいました」という。大学生協の調査では、親からの仕送りが減り、下宿学生の1か月の食費は2万4000円程度で、1日800円という実態が明らかになった。
そこで、大学も学生の「栄養不足」対策に動き出した。朝食をしっかり食べてもらおうと、学食で「100円朝食」を始めたのだ。全国で10校近くが実施しているという。
おかず3品+みそ汁+ご飯=ワンコイン!オーバー分は父母の援護会が補助
立命館大学の100円朝食は、春巻き、コロッケ、ほうれん草のゴマ和え、ひじき、きんぴらごぼう、肉だんご、納豆、温泉卵、冷奴の10品から3品選んでみそ汁、ご飯付きだ。父母教育後援会が100円を超える分を補助している。去年の秋からスタートし、学食の朝食利用者が2・6倍に増えた。
「ワンコインで食べられることで朝食が習慣化されたことは、とても意味があります」と海老久美子教授は胸を撫で下ろす。
東京学芸大学の学食は電車乗車時のICカードで支払う。ICカードには食べたメニューが記録され、肉魚、野菜、穀類、塩分、エネルギーなどのバランスもわかるようになっている。4年生の加藤友志さんは入学時の体重73キロが1年で88キロになり、医者から食生活の見直しの注意を受けた。
カード情報は離れて暮らす親も見られるようになっている。静岡県・浜松市に住む加藤さんの母・喜代美さんは息子の学食代金をカードにチャージし、家から息子にサゼスチョンをする。「カレーライスの時は豆腐とワカメの味噌汁はいらないような気がするね、塩分が多くなるから」
ゲストの益子直美(タレント)「お母さんの心配がなくなるし、会話も増えていいじゃないですか」
サラリーマンにも「100円社食」なんていうのがあったらいいなあ。
(磯G)