新学期が始まって早々の10日(2014年4月)朝、静岡県沼津市の通学路を登校中の児童が車にはねられ、5年生の男子児童(10)が死亡、4年生男子児童(9)が足に軽症を負う事故があった。
車を運転していたのは富士市立中学校に通勤途中の教諭・佐野和寛容疑者(29)で、センターラインを超え、横断歩道を渡り切った2人の児童をはねたあと住宅の塀に激突して止まった。
佐野は「気づいたらぶつかっていた」と話しており、路上にブレーキ痕がないことから、居眠り運転をしていた可能性が強い。警察は佐野を自動車運転過失致死傷の疑いで逮捕し調べている。
「病気の報告聞いていない」と市は他人事
佐野は4月からこの中学校に転勤になり、3年生の学級担任になったばかりだった。自宅から38キロほど離れた学校へ1時間半かけて車で通勤していた。
富士市の説明によると、「前日の勤務も帰った時間は午後7時前。病気の報告とかも聞いていない」とまるで他人事のようだ。入学式や新学期が続く4月は教諭は準備で忙しい。まして、転勤と同時に学級担任を受け持つとなれば多忙を極めていただろう。疲れてつい居眠りをしたのかもしれない。健康維持は自分で管理するしかないが、学校側も教諭たちの生活指導や健康管理について配慮する義務があるのではないか。
作家の吉永みち子「こういうのだと、何をどうしていいか分からない」
明治大准教授の飯田泰之「少し道路の形状や色を変えるなど、視覚的に訴え居眠り運転やわき見運転をしにくい状況を作るぐらいしかないですよね」
文
モンブラン| 似顔絵 池田マコト