豚肉が大幅値上がりし、消費増税も加わって家計を圧迫しそうだ。1キログラム当たりの卸値が昨年4月(2013年)は460円だったが、今月10日(2014年4月)には538円に値上がりし、今後さらに高騰が予想されている。
原因はアメリカで検出された豚流行性下痢(PED)。豚の急性伝染病の一種で、人には感染しないが、生後10日以下の子豚が罹りやすく死亡率も高い。国内ですでに23県で感染が確認され、4万頭近くが死亡している。
冷しゃぶ、生姜焼きがうまい夏場に向かってさらに値上がり
都内のスーパー店主は「1か月前ぐらいから仕入れ価格が1~2割上がっている」と言いう。日本食肉流通センターの沖浩幸常務理事は「円安の進行もあって、日本に輸入された段階で値が上がっています。それが国産豚の価格の底上げになっているのではないでしょうか」と見ている。
もともと、国産豚は夏を迎えると成育が鈍り出荷量が減る。一方で、豚肉冷しゃぶや生姜焼きなど消費量は増え価格が上昇する傾向にある。明治大政経学部の飯田泰之准教授は「今週、オーストラリア政府と大筋合意した豪州産豚肉が価格の高騰をならす力になってくれればいいのですが」という。
豪州産豚肉が美味いかまずいか知らないが、こうして外国産の味に慣らされていくかと思うとちょっと怖い。
文
モンブラン