「これはすごい。本物の妖精の写真撮影に成功したぞ!」
妖精写真をめぐって、イギリスで本物か偽物か大きな論争になっている。撮影したのはマンチェスター・メトロポリタン大学の講師のジョン・ハイアットさんで、「夕方、虫か鳥か何かが動いていたのでシャッターを押し、パソコンで拡大して気付いたんだ。これはすごい、ただ事じゃないぞってね。写っているのは妖精です。まさか妖精を撮影できるなんて思いませんでした」と興奮気味だ。
たしかに、写真には手と足を伸ばした小さな妖精のような生き物が、白い羽を広げて複数飛んでいる。本物かもと思いたくなるような写真だ。
超常現象研究家「念写です」。昆虫学者「ハエです」
過去にも、少女が撮影した妖精写真を「シャーロック・ホームズ」の作家、コナン・ドイルが「本物」と太鼓判を押したコティングリー妖精事件があるほど、イギリスは妖精伝説好きだ。
超常現象研究家の韮澤潤一郎に聞くと、「これはやっぱり妖精を念写で撮り込んだのだと思いますよ」という。撮影者がまさかと仰天しているぐらいだから、念写もなにもないはずで、昆虫に詳しい東京農大昆虫学研究室の小島弘昭教授に改めて聞いてみた。小島教授がジイ~と写真を見て出した結論は「ハエの仲間でオドリバエというハエ」
オドリバエは羽を震わせてホバリング飛行しながら、前足で他の昆虫を捕まえ保持する習性がある。縮めているときの前足が手に見えるのだろうという。
タレントの松尾貴史「昆虫学の先生の前に、韮澤さんを持ってくるの止めてくれません」
こちらの写真捏造疑惑はとりあえず一件落着した。
文
モンブラン