「ちゃんとした老人演じられるようになるまで頑張りたい」
蟹江のターニングポイントになったのが、1980年のドラマ「熱中時代」のお巡りさん役だった。水谷豊主演のドラマは最高視聴率40%をとった。同僚のお巡りさん役で共演した峰竜太(62)は「大きく変わることができたとご自分でおっしゃってた」と話す。悪役役者がひとのいいお巡りさんになって、一皮も二皮もむけたということか。
以後、ドラマ「スケバン刑事」「鬼平犯科帳」「龍馬伝」、映画「蒲田行進曲」「火宅の人」「華の乱」などで活躍する。長男も長女も俳優の道を歩む。長女の栗田桃子さん(40)は「どの作品でも強烈な印象を残して輝き続ける父を誇りに思います」という。2012年には日本映画批評家大賞のゴールデン・グローリー賞を受賞した。その授賞式で、「10年先か20年先か、ちゃんとした老人を演じられるようになるまでなんとか頑張りたい」と話していた。
司会の加藤浩次「先月17日まで仕事をされていたと」
キャスターのテリー伊藤「残念ですね。胃がんって、早期発見なら治ってた。蟹江さんのすごさは67歳でも悪役ができること。憎まれる力を演技でできる人はなかなかいませんよ。もったいないね」
後日お別れ会が行われるという。
文
ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト