これもアベノ景気のおかげなのか、近頃の携帯電話会社は客に景気よくお金をばらまいているそうだ。もっとも、その対象は他のキャリアから移ってくる人限定ではあるが…。
電話契約のかきいれ時となる3月(2014年)、東京の携帯ショップでは「(MNPで)最大20万円!」などといった高額キャッシュバックが氾濫した。6台の携帯本体をタダでもらい、さらに現金38万円なんていう客もいた。電話として使用しない多数の回線を契約して、次々とキャリアを乗りかえ、キャッシュバックや電話機転売で儲けるという手口のケータイ長者も続出しているそうである。
総務省も問題視
こうしたウラには、既存客、一般客の損があるというワケで、2月の総務省の有識者会合でも、高額キャッシュバックが槍玉に上がった。その影響もあってか、3月下旬にはキャッシュバック金額が控えめになり、せいぜい1、2万円程度が主流となり、4月もいまのところその流れをくんでいるという。
それでも、ケータイ錬金術はなお健在らしい。「とくダネ!」が取材したある男性は、広島から観光がてら携帯契約のために上京し、手にしたキャッシュバックだけでは赤字だったが、タダのiPhone本体4台を14万円で売り、違約金やらを差し引いて8万円の儲けを出したそうだ。若干の後ろめたさを感じていると言いながらのほくほく顔である。
スタジオでは30年間同じ携帯会社を使っているという小倉智昭キャスターが「1銭ももらってないよ」「おかしくないか」「こんなコトほっといていいの!?」「こういうの(乗りかえ錬金術)があるから(携帯ショップで)待たされるんだよ」と血相を変え、しまいには「乗りかえようかな」と考えを変えていた。