一問一答形式の番組アンケート
そんな質問形式に憧れて、一問一答形式の番組アンケートを出演者の皆さまに送りつけてしまうことが多い。たとえば、「座右の銘はなんですか?」「影響を受けた人物、本や映画は何ですか?」という質問は制作陣がよくやる。目的は座右の銘や影響を受けたものを知れば、その人の仕事ぶりや、大袈裟にいえば生き方、ポリシーがわかるだろうということだ。
でもねぇ、座右の銘と彼らの生き方が一致しているとは限らないことがしばしば。影響を受けたものをあげたところで、人となりを分かろうとしても、所詮ムリがある。だから、「たった一言で人生は変わらない」というような答えが出されると、制作側は何も言えなくなる。
逆に、こういう言い方で返してきたかと、相手の性格をうかがい知ることはできるけれど、そこから生産的な話を作り上げていくのは難しい。制作陣の演出意図になんとか相手の意見を合致させようとしてしまうからだ。その結果、自分の意見がそんな使われ方をするとは思わなかったと、出演者との間に溝ができる。
相手の言葉から思いをくみ取り、制作が求めているものとどう折り合いをつけていくか、番組的に必要としている言葉を相手から求めるならば、相手の元へと通い心を開いてもらうのが本筋だ。もしかしたら自分達は大きな間違いをしでかしていることに気がつくためにも。
自分への戒めも込めて、ズシリと響いた言葉。あれっ、結果としてこの言葉を知ることができてよかったんじゃない?。間違いなくきっと回答者が優れているのであって、安心してはいけないのだけれど、まんまと影響されてしまった。
モジョっこ