きのう3日(2014年4月)午前11時ごろ、神戸・三宮駅前のビル解体現場で高さ16メートル、幅18メートルの足場や防音壁が大音響とともに倒れた。自転車で通りかかった22歳の女性が巻き込まれて重傷(脛骨骨折)、20歳の男性は落ちてきた鉄骨で肩を打撲した。停まっていたバスは鉄パイプで天井を突き破られたが、幸い怪けが人はいなかった。警察は業務上過失傷害罪で捜査している。
災害復興やアベノミクスで熟練作業員不足
危うく難を逃れた、みなと観光バスの運転手・吉川和範さんは言う。「お客さんから『ちょっと倒れそうだぞ』という声が上がって、ものの数秒もしないうちに物凄い音とともに倒れて来ました。損傷確認をしたら、天井に鉄パイプが刺さっていました」
現場付近をよく通るという男性は以前から危ないと感じていたという。「重機の使い方が素人でしたし、ビルの近くは危ないので通りの裏側を通るようにしていました」
解体作業は3人があたっていて、神戸市によればビルの解体作業は3月で終了の予定で工事の延長届は出ていないと言う。
大阪工業大学の吉村英祐教授は首を傾げる。「鉄筋コンクリートだと、内側に防音壁が倒れるようにワイヤーで引っ張ってありますから外に倒れるということはまずありえません。多分、解体された鉄骨が側に落ちて足場を押し倒したんだと思います」
飯田康之・明治大学准教授(エコノミスト)「直接の原因は手抜きやミスでしょうが、いま建設現場は熟練工が公共事業や民間の受注で完全に人手不足になっています」
司会の羽鳥慎一「ということは、ここの現場だけの話ではないということですね」
(磯G)