「みんなの党」の渡辺喜美代表に不明朗な巨額借入金問題が浮上してきた。渡辺は「お金は純粋に個人として借りたもの」としているが、借りた時期は2010年の参院選、12年の衆院選の直前で、選挙費用として使われた可能性がある。また、一部は借用書もない。
資産報告にも政治資金報告にも記載なし
渡辺に金を貸したのは大手化粧品「DHC」の吉田嘉明会長(73)で、吉田は「選挙に必要な資金」との認識で、参院選前に3億円、衆院選前に5億円、計8億円を渡辺名義の口座に振り込んだ。このうち、3億円の一部は返済されたものの、5億円については借用書がなく利息の話もないまま未返済となっている。
渡辺は個人的借り入れと説明しているが、12年12月時点の資産報告では借入金の残高は2億5000万円になっており、金額で大きな食い違いが明らかになっている。借入金の一部が選挙運動や政治活動に使われ、収支報告書に記載されていなかったとすれば、公職選挙法、政治資金規正法に抵触する。
「個人的借金です」あれっ、どっかで聞いたなあ
渡辺は先月23日(2014年2月)の党大会でこんな発言をしていた。「結党以来、選挙に次ぐ選挙。正直、借金に次ぐ借金で資金繰りに窮したこともあった。しかし、党に迷惑をかけないよう、私が個人的に借金をして金利を払いながらやってきました」
となると、今回の借り入れもやはり選挙資金のための借金となる。小松成美(ノンフィクション作家)は「コメントを聞いて、アレッ、(猪瀬前都知事と)同じようなシーンだと思いましたね。刑事責任を負うようなことになるのか注意深く見守りたい」
金井辰樹(東京新聞政治部長)「何か問題があれば説明責任を果たすべきだと言ってきた人なので、今回のことに関しては自身のことだからこそ説明責任を果たすべきだ」
いつ説明責任を果たすのか。今でしょ。