小保方晴子「すり寄り作戦」鼻の下のばした世界的研究者たち「僕はケビン・コスナーになる」

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甘ったるい声で「センセ、センセ。教えてくださぁい」

<「最初はおしゃれできれいなお嬢さんだと思いました。とても明るく社交的でしたし。でも、徐々に違和感が募ってきました。小保方さんは特定の男性に対してだけしつこくすり寄るのです」>

   ついにというか、やはりというべきか、疑惑のSTAP細胞騒動の主役・小保方晴子さんにスキャンダル勃発である。先の談話は『週刊文春』に載っている元同僚A氏によるものだが、そのタイトルが「小保方晴子さん乱倫な研究室」。女性週刊誌の『女性セブン』は「小保方晴子さんを踊らせた上司〈ケビン・コスナー〉の寵愛」。果たしてケビン・コスナーとは誰のことなのか。そこにこそ、このいい加減な論文が科学雑誌『ネイチャー』に掲載され、マスメディアが疑いも持たずに「ノーベル賞ものの大発見」と囃し立ててしまったバックグランドがあったのだが、一つ一つ見てみよう。

   週刊文春によれば、ハーバード大学の留学を終え、理化学研究所で客員教授になった小保方さんの最初の『ターゲット』は、クローンマウスの専門家である若山照彦氏(46・当時は理研チームリーダーで、現在は山梨大学生命環境学部教授)だったという。

<「若山先生に取り入ろうとする態度が露骨なのです。『センセ、センセ』とずっと追いかけ回すような感じ。甘ったるい声で『教えてくださぁい』と覗き込むときの距離も近すぎて、若山先生も困惑していました」(元同僚A氏)>

   若山氏は彼女から食事に誘われても二人だけでは行かないよう気を遣っていたようだが、同じラボには奥さんもいたため、一時は夫婦仲がギクシャクしたこともあったという。

   小保方さんのもう一つの謎は金回りの良さだったと、元同僚のB氏が語る。<「研究員は貧乏暮らしが常ですが、彼女は上から下まで、ヴィヴィアン・ウエストを着て決めていた。『わたし、ヴィヴィアンしか着ないの』『本店から案内が送られてくるの』と自慢げに語っていましたね。

   でも、いちばんびっくりしたのが彼女の住まいです。彼女は理研に来てから二年間、神戸の高級ホテル『ポートピアホテル』でホテル暮らしをしていたのです」>

   週刊文春が調べたところによると、<「同ホテルは最低ランクのシングルルームでロングステイ割引したとしても、一泊七、八千円はかかるという。部屋代だけで月に二十万円超の計算」>になる。

「権威」に庇護されなかなか明るみに出なかった疑惑・疑問

   彼女は2012年末にSTAP細胞作製に「成功」するが、ネイチャーに投稿した論文は却下されてしまう。そこでケビンの登場である。彼女はいつの間にか、理研CDBの副センター長である笹井芳樹先生に話を持っていったという。笹井氏(52)は受精卵から作られた万能細胞「ES細胞」の第一人者で、世界で初めてES細胞を神経細胞に分化させることに成功し、わずか36歳で京都大学医学部教授に就任したエリート中のエリートである。

   ネイチャー掲載に堪えうる論文を小保方さんが執筆できるはずはなく、実質的に執筆したのは笹井氏ですと科学部記者がこう話す。<「彼女をCDBのユニットリーダーにするよう強く推挙したのが笹井氏といわれています」>

   さしたる業績もない30歳の彼女が抜擢されたことで、所内では情実人事ではないかと当初から噂でしたと、現在もCDBに勤務するC氏はいっている。このポストは大学教授とほぼ同等のポストで、給料も800万円以上はあるそうだ。

   だが、この世界も複雑で、笹井氏が小保方さんを利用しようとしていたという見方もあるようだ。そのC氏がこう語る。<「笹井先生は、iPS細胞でノーベル医学生理学賞を受賞した山中伸弥・京大教授への対抗心を燃やしていました。二人とも同学年ですが、もともと笹井先生の方が圧倒的にリードしていた。(中略)

   ところが、iPS細胞で山中先生が大逆転した。

   そんな笹井先生の前に、STAP 細胞という夢の万能細胞をひっさげて現れたのが小保方さんだった。これで一気に山中先生を追い越せると笹井先生は思ったのかもしれません」>

   笹井氏の小保方さんへの入れ込み方は相当なものだったようだ。<「疑惑が浮上し始めてから、笹井先生は『僕はケビン・コスナーになる』と語っていたそうです。ケビン・コスナーが主演した『ボディガード』のように、小保方さんを守り続けるという意味なのでしょう」(C氏)>

   こうした強力な「庇護」の下で小保方論文は守られ、その疑惑がなかなか明るみに出なかったようである。

「リケジョの星」「おばあちゃんの割烹着」囃したメディアも検証必要

   血液病理学が専門の医師で、広島大学名誉教授の難波紘二氏は小保方論文に早い段階から疑義を呈してきた。それもちょっと考えればわかることだったという。<「メディアは、『リケジョの星だ』『おばあちゃんの割烹着だ』などと騒ぎましたが、そもそも割烹着を着ていること自体、研究者としておかしいでしょう。

   襟も背中も大きく開いている割烹着では異物混入の可能性もあり、実験には不適切です。またあのお化粧や、つけまつげにしてもそうです。専門家ならすぐに『あの人は何かおかしい』と思うはずです」>

   いわれてみればその通りである。だが、メディアは疑うこともなく、割烹着美人だと持ち上げたのだ。ある社の科学部記者はこう語る。「あれだけ理研のビッグネームが揃っているのだから、そんなはずはない、信じたいという気持ちのせめぎ合いで、ある種、金縛り状態になっていたのです。

   あそこまで小保方氏を持ち上げておいて、確たる証拠もないまま掌を返して批判すれば、もし本当にSTAP細胞が見つかった時に大変だ、という気持ちもあり、なかなか積極的に動けなかった。(中略)

   論文が掲載されたのが、掲載率一割以下という審査の厳しさで知られる科学雑誌『ネイチャー』でした。それに小保方さんは、あのノーベル化学賞の野依良治氏が理事長を務める理化学研究所のユニットリーダー。加えて共著者の笹井氏は、三十代の若さで京大の再生医科学研究所の教授に就任した、その世界では有名な方ですし、同じく共著者の若山照彦・山梨大学教授もマウスを使った実験の世界的な権威。こうした名前の『ブランド力』を妄信してしまった部分はある」>

   その上、マウスの背中に人間の耳を培養したことで知られるハーバード大学のチャールズ・バカンティ教授から引き留められたほどの女性という評価もあったのだろう。

   だが、けさ20日(2014年3月)の『朝日新聞』にはこんな記事が載った。<理化学研究所の小保方晴子ユニットリーダーが2011年に早稲田大に提出した博士論文について、学位審査員だった留学先の米ハーバード大のチャールズ・バカンティ教授が、英科学誌ネイチャーの関連サイトの取材に「論文のコピーをもらったり、読むように頼まれたりしていない」と話していることがわかった>

   こうして彼女ばかりではなく、周りの人間たちのいかがわしさも次々に明るみに出てきているのだ。

   小保方絶体絶命。『週刊現代』の「小保方晴子さんは、これからどうなるのか?」で、ベテラン研究員がこういっている。<「ここまで信頼を失ってしまうと、残念ながら、小保方さんはもはや研究者を続けていくことはできません。共同研究など怖くて誰もできませんし、仮に彼女が単独で新論文を発表しても、誰も相手にしない。大逆転があるとすれば、何らかの『奇跡』が起きて、STAP細胞の存在自体が証明されること。そうであって欲しいとは思いますが……」>

   第2の佐村河内事件どころではなく、日本の科学界の信用を失墜させたという意味では、かつてない大スキャンダルである。

   世間的には有能な人間の集まりと思われていた理研の科学者たちが、たった一人の女性にコロリと騙されてしまったのである。理研はもちろん、マスメディアも含めて、なぜ彼女がこのようなことをしたのかを徹底的に検証し、すべてを公表しなければいけないこと、いうまでもない。

世界一の投資家が警告「安倍首相は日本経済破壊のトドメ刺した張本人」

   さてもうすぐ消費税が8%になる。それを前にして、アベノミクスに対する信頼性が大きく揺らいでいるという記事が多くなってきている。まずは週刊現代の「『世界一の投資家』に独占インタビュー ジム・ロジャーズ『日本経済に何が起きるのか、教えましょう』」を紹介しよう。ジム・ロジャーズ氏はこう語る。

<「私もアベノミクスが始まれば株価が上がるという確信があったため、日本株を所有し、儲けを得ることもできました。(中略)
   しかし、『その後』を考えた時には、暗澹たる気持ちにならざるを得ません。長い目で見ると、アベノミクスというのは、日本経済を破壊する政策でしかないからです。    20年後から現在を振り返った時、安倍首相という人物は、日本経済を破壊するとどめを刺した張本人として語られているに違いありません。日本人は早くそのことに気づくべきではないでしょうか。(中略)
   アベノミクスの第二の矢、財政出動もひどいものです。私から見れば、これは『日本を破壊します』という宣言にしか聞こえません。(中略)
   いま日本政府が取り組むべきは、チェーンソーを手にとって、無駄な財政支出をカットすることなのに、安倍首相は何を考えているのか、完全に逆行しているわけです。
   そこへきて、この4月からは消費税を5%から8%に増税するというのだから、クレイジーですよ。増税して得た予算は社会保障の充実に使われるとされていますが、本当は無駄な橋や道路を作ろうとしているのでしょう。
   安倍首相が借金に目をつぶっているのは、最終的に借金を返さなければいけなくなる時には自分はもうこの世にはいないから、関係ないということでしょう。そのツケを払うのは今の日本の若者です」>

   日本人は安倍首相から予算の権限を奪ったほうがいいとまでいっているのだ。また法人税減税は評価できるが、こうもいっている。<「法人税の減税がそれ以外の部分の増税とセットになってることにお気づきでしょうか。消費税がまさにそうですし、最近では所得税の増税も検討され始めたそうではないですか。(中略)

   アベノミクスで日本経済が成長することはできません。しかも、アベノミクスの悲劇が深刻なのは、本質的な問題を隠そうと莫大な量の紙幣を刷って、大規模な財政支出を続ければ続けるほど、後世の日本人が背負う借金が膨れ上がってしまうことにあります」>

   ジム・ロジャーズ氏は<「このままいけば最終的には1929年の世界大恐慌のような状態になってしまう」>と警告する。

側近も逃げ始めたアベノミクス!「世界の投資家の失望が高まっている。半年が正念場だ」(竹中平蔵・慶応大学教授)

   日本の株で儲けた海外投資家の無責任な放言と聞き流すことはできない。なぜなら、安倍首相の『側近』たちも次々に逃げ出しているようだからである。週刊文春によれば、日銀の最高意志決定機関である金融政策決定会合のメンバーは安倍首相のいいなりの黒田東彦総裁ほか、副総裁2人、審議委員6人の計9人で、この人たちの多数決によって日本の金融政策が決まる。

<「昨年十月、『(2015年度までの)二年間で物価上昇率二%を達成』とする展望レポート案に三人が反対。野村證券出身の木内登英(たかひで)氏にいたっては『容易ではないだけでなく、適当でもない』と真っ向から異論を唱えたのです」>

   9人中3人も反対者が出るのは極めてまれですと日銀担当記者が語っている。

   右顧左眄することで知られる竹中平蔵・慶応大学教授はアベノミクスを礼賛してきたが、結いの党による野党再編を目指す会合で講演し、こう話したという。<「世界の投資家の失望が高まっている。アベノミクスはこれから半年が正念場だ」>

   メディアの中でも同様だそうだ。アベノミクス応援団の産経新聞編集委員の田村秀男氏の筆にも変化が出てきていると週刊文春はいう。<「『転向』はしていませんよ。『量的緩和の田村』と思われているようですが、金融だけでは限界がある、財政と金融の両方やるべきとも言ってきました。

   ただ円安効果があんなにないと思わなかった。構造的な要因がひどくて輸出が伸びていない。それは誤算でした。安倍総理も脇が甘かった。『buy my abenomics』と宣言しました。株価を気にしてモノを言ってはいけない。外国人投資家からすると思う壺。逆に彼らが売り始めるに決まっています。『息切れ』したのは消費増税が原因です。需要先食い、駆け込み住宅投資。消費増税はアベノミクスを殺すものです」>

   安倍首相は企業減税というニンジンをちらつかせながら大企業にベースアップを飲ませ、アベノミクス効果を広げたかったのだろうが、「考えが甘い」と身内からの反乱が起こっている。4月1日の消費増税の日がエイプリルフールであれと願っているのは、当の安倍さんかもしれない。

元木昌彦プロフィール
1945年11月24日生まれ/1990年11月「FRIDAY」編集長/1992年11月から97年まで「週刊現代」編集長/1999年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長/2007年2月から2008年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(現オーマイライフ)で、編集長、代表取締役社長を務める
現在(2008年10月)、「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催。編集プロデュース。

【著書】
編著「編集者の学校」(講談社)/「週刊誌編集長」(展望社)/「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社)/「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス)/「競馬必勝放浪記」(祥伝社新書)ほか

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