拉致被害者の横田めぐみさんの両親の横田滋さん(81)・早紀江さん(78)夫妻がきのう17日(2014年3月)に川崎市内で会見して、モンゴル・ウランバートルで実現しためぐみさんの娘キム・ウンギョンさん(26)との対面の様子を笑顔で語った。めぐみさんの行方については触れなかった。
父・滋さん「丸顔で同じ家系なのかなという感じ」
孫の存在が明らかになって12年。ウランバートルの迎賓館で今月10日から14日まで、ウンギョンさんと夫、10か月の娘に通訳を交えただけで過ごしたという。ひ孫にはオモチャのピアノと子ども用の薬を持って行った。ウンギョンさんが作ってくれたスープが美味しかったなどと語った。
ウンギョンさんの印象は「丸顔で同じ家系なのかなという感じ」(滋さん)、「めぐみちゃんの若い、(ウンギョンさんのその年頃は)見られなかったんですけど、めぐみに似ているなあと感じるところが多かったです」(早紀江さん)と話す。ひ孫については、「小さいときのめぐみに姿がそっくりでね、涙が出て」(早紀江さん)
めぐみさんが行方不明になったのは37年前である。13歳のときで、今年で50歳になる。当時、フジテレビ系「小川宏ショー」で訴える夫妻の映像があった。手がかりがないまま20年経った1997年、産経新聞が初めて「北朝鮮に拉致されていた」と報じた。02年の小泉首相の電撃訪朝で5人の帰国が実現したが、めぐみさんは94年に自殺したと伝えられた。
しかし、夫妻はいまも信じていない。ニセ遺骨など曲折は経たが、ウンギョンさんがめぐみさんの子であることはDNA鑑定で確かめられている。つまり、ひ孫も間違いない。肝心のめぐみさんについてはあえて聞かなかったという。
「立場があるから、かりに知っていたとしても話せないと思いますから」(滋さん)