アメリカも中国も金正恩に厳しい姿勢―日本の助けに期待
杉尾「今回の面会が拉致被害者の帰国に一歩となるのでしょうか」
古屋「北朝鮮に明らかな姿勢の変化があるんです。金正恩(第1書記)になって、正直言って中は安定していない。アメリカが厳しい態度、中国も厳しい態度になっています。そういうときに日本にこれまでもメッセージを発信してきた。今回もそういうメッセージの一つなのでしょう。北朝鮮は焦っていると見ています」
杉尾「総理が独自に訪朝という話があるが、その可能性はどうなんですか」
古屋「初耳です。総理がいつも言っているのは、『拉致被害者を取り戻すための交渉ならどこへでも行く。交渉のための交渉はしない』ということです」
次の日朝間の展開としては次官級協議が予定されている。日本が現在行なっている対北朝鮮制裁の解除について、古屋は「拉致被害者が全員戻ることが大前提」というが、狡猾な北朝鮮の外交に立ち向かって実を取るか、難しい交渉が待っている。
文
モンブラン| 似顔絵 池田マコト