消息不明からきょう17日(2014年3月)で9日目になる。マレーシア航空機はハイジャックされた可能性が強まっている。クアラルンプールを離陸50分後に消息を絶ってからも、進路を西に変えて飛行を続けていたことがわかったからだ。しかし、どこへ向かったのか。
反転後に中央アジアに向かったか、インド洋南下し墜落か
マレーシアのナジブ首相の会見は「質問禁止」。しかし、内容は衝撃的だった。「マレーシア機の自動通信装置が何者かによって意図的に切られた」「通信衛星が最後に機と交信したのは8日午前8時11分だった」
旅客機に搭載されている通信装置は、(1)音声通信(2)機体状態を伝えるシステム(3)機の識別番号の3つがある。マレーシア航空MH370便(北京行き)がクアラルンプールを発ったのは8日午前0時41分。会社への(2)の無線のデータ通信が途絶えたのは午前1時7分だった。その14分後に(3)の識別番号が故意に切られた疑いがあるというのだ。機影が管制レーダーから消えたのが午前1時30分だった。
その後、午前2時15分に軍のレーダーがマレー半島西岸のペナン島沖でMH370便を捉えたのが最後だが、衛星への通信は続いていた。消息を絶ってから6時間40分も飛び続けた可能性があるというのだ。ナジブ首相は「機は何者かによって意図的に操作されていた」と言い切った。
衛星が捉えた通信を解析した結果、370便が向かったのは、カザフスタンとトルクメニスタンの国境、インド洋の南の2つの可能 性があるという。中央アジア方面に飛ぶには、インド、パキスタンを越えないといけない。軍事的に緊張している両国で、国籍不明機がレーダーにひっかからないなんてことはまずありえない。
インド洋を南下し墜落したなら機体の残骸は見つかるはずだ。燃料は残っているはずで、飛び続けたとしたら、さらに広い範囲に到達できる。可能性としては中央アジアから南極海近くにまでなる。