「仮設住宅暮し」移れないまま4年目…心も体も家計も限界!「ストレス強く、気力が萎えてきた」

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   震災4年目に入った宮城県石巻市では、海岸の見える高台にブルドーザーが入り土地の造成が行なわれている。集団移転を希望する人たちが住む復興住宅建設のための整地だ。石巻市にはこうした高台移転の計画が51か所ある。ところが、実際に工事が始まっているのはまだ3分の1に過ぎない。

   時間が経つにつれ自宅を再建することをあきめ、災害公営住宅(復興住宅)へ入居を希望する人が増えているという。そうした人たちが復興を実感できるのは4、5年先という話もある。復興の遅れはどこの被災地も同じで、2年が限度といわれる仮設住宅でいまだに不自由な生活を強いられている人は岩手、宮城、福島3県で約10万人もいる。

蓄え取り崩して生活…預金10万円以下が35%

   NHKは震災直後から、石巻市にある被災地最大の仮設住宅「開成団地」の371世帯を対象に聞き取り調査を続けてきた。震災4年入りを前に行なった調査で「復興は進んでいると思うか」と聞いたところ、「実感が持てない」67%、「想定より遅い」14%と8割の人が復興が進んでいない印象を持っていた。

   震災で職を失い、時間が経つにつれて暮らしが厳しくなっている現状も分かってきた。貯蓄が10万~100万円以下と答えた人は震災1年後は24%だったが、今回は18%に減り、逆に10万円以下の人が13ポイント増えて35%に達していた。仮設住宅での仮の生活が長引き生活が厳しくなっているのが見て取れる。

   また、多くの住民が訴えたのは、避難生活から抜け出せない不安だった。高台などに自治体が造成する土地のほとんどができ上がっていない。建設計画では復興住宅は3県で2万2288戸だが、今年度中に工事が終わるのは6.2%にあたる1388戸に過ぎない。

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