「JAPANESE ONLY」―日本人以外はお断りと読める横断幕を試合中も放置していたサッカーJ1の浦和レッズが、Jリーグ史上初めて無観客試合の処分を受けた。
埼玉スタジアムで8日(2014年3月)に行なわれた試合で、男性サポーターの3人がゴール裏の観客席出入り口にこの差別的な意味合いが込めらた横断幕を掲げた。気付いた警備員もいたが放置し、前半の試合終了後にファンから「差別と捉えられかねない」と指摘を受け、クラブ側が警備員に撤去を指示したものの、撤去されたのは試合が終了してからだった。浦和レッズのずさんな運営に激怒したJリーグの村井満チェアマンは、今月23日に行われる清水エスパレス戦を無観戦試合とする厳しい処分を発表した。
行状悪い浦和サポーター!これまでもトラブルたびたびで制裁金
処分を受けた浦和レッズは、横断幕を掲げた男性3人のサポーターに対し無期限の入場禁止、15日以降行なわれる全試合で横断幕やゲートフラッグを禁止する措置を取った。浦和レッズの渕田敬三社長は「浦和レッズのサポーターが近年起こしてきたトラブルを鑑みれば、制裁金を超える重い処分は当然のものと受け止めている」と話した。
浦和のサポーターが起こした最近のトラブルは、2010年5月の仙台-浦和の試合後に、サポーターが仙台選手に差別的発言をして制裁金500万円。13年8月には清水戦の試合前にサポーター4人が警備員に暴行して制裁金1000万円の処分を受けている。
ハーバード大卒の「パックン」ことパトリック・ハーランが「ジャパニーズ・オンリーの幕はまったく不愉快ですよ。アメリカでも市民権運動前に『ホワイト・オンリー』という表現があちこちに見られた。差別をまとめた2単語だ」と怒りを込めた。