3人の男性の連続不審死事件で殺人罪などに問われた木嶋佳苗被告(39)はこれまでの公判でさまざまな「法廷ファッション」を披露してきたが、きのう12日(2014年3月)に開かれた控訴審では赤いパジャマのようないでたちで現れた。何か心境に変化があったのだろか。
判決文「3人を殺害したのは被告以外にありえない」
裁判員裁判で行われた一審のさいたま地裁で死刑判決を受けて控訴し、「3人が死亡したのは事故や自殺によるもの」と殺人について無罪を主張したが、東京高裁は「3人を殺害したのは被告以外にありえない」と一審の死刑判決を支持し控訴を棄却した。
「約2時間にわたって判決理由が読み上げられましたが、木嶋被告はときどきメモを取りながら淡々と耳を傾けていました」
これまで木嶋の裁判を傍聴してきたレポーターの阿部祐二が法廷での様子について報告した。判決が言い渡された時、木嶋はうなずくことも表情を変えることもなかった。一審の時は少し顔を紅潮させたが、今回はそうした気配もまったくなく、阿部には「判決を達観している」ように見えたという。
法廷は自分が主演のステージ?
法廷風景のスケッチでこれまでの木嶋のファッションを紹介する。「2012年に行われた初公判では、午前中は水色のカーディガンを着ていましたが、午後は白いシャツと紺のジャケットに着替えていました。ほかにも、フリルのついたシャツを着るなど、まるでファッションを楽しんでいるかのように見えましたが、控訴審判決では、真っ赤なチェックの柄のまるで寝巻のようないでたちでした」
そうした変化から木嶋の心境を推測した。「一審の時は正装ですね。お願いしますという感じで裁判に臨んでいました。今回はパジャマですよね。法廷にジャージ姿で入る人は見たことがありますが、さすがにパジャマは初めてです」
阿部はここに木嶋の主張があるという。「裁判の結果に対して不満を持っているんです。こんな裁判なんてと思っているんじゃないでしょうか。髪もよく手入れされていて指先もきれいです。極刑を言い渡されている被告には見えません。なにか、法廷を自分が主演を演じているステージのようなつもりでいるんじゃないかという感じを受けました」
キャスターのテリー伊藤「相変わらず、木嶋被告は心ここにあらずという感じがします。不思議なことに一部には人気があり、場合によっては獄中結婚する可能性もあるんじゃないかと思っています。そういう、いわば木嶋ワールドに生きている。被害者の家族にとってはたまったもんじゃないですよね」
弁護側は即日上告した。