司会の小倉智昭が「きょうもこのニュースを取り上げざるを得ないんですが、日々大きくなっているんですよね」とSTAP細胞騒動を伝えた。理化学研究所のユニットリーダー・小保方晴子さんが3年前に早稲田大に提出した博士論文(英文)に、コピペ疑惑が出たというのだ。これは科学者の根幹に関わる。
STAP細胞の共同執筆者にも飛び火
小保方さんの論文は「三胚葉由来組織に共通した万能性体性幹細胞の探索」というタイトルで、早大大学院生だった小保方さんはこれで博士号を取得した。問題になっているのは研究内容を概説した冒頭部分だ。アメリカ国立衛生研究所のホームページとまったく同じ文章が、26ページのうち約20ページ分もあるという。さらにブロックを前後に入れ替えるなどして、イラストまであった。
東大医科学研究所の上昌広・特任教授は「1文、2文を借りることはあっても、何ページというのは聞いたことがないですね。博士論文の体をなしてない」という。文章表現でも、普通は「われわれ」とか「リサーチャー」というところを「Scientists」とあって、「違和感がある」と話す。一般向けの説明に使われる表現、つまりホームページの言葉だというのだ。
論文には参考文献の一覧があったが、どの部分で引用したのかが明記されていなかった。上教授は「博士号は剥奪されると思いますよ。学部生でもやってはいけないことです」という。
小倉「きのうもちょっと触れてましたが、こちらも火がついた」
日経BPの宮田満編集委員「だんだん事態が深刻になってきました」
どう深刻かというと、STAP論文の共同執筆者14人のうち、小保方さんの博士論文審査に関わった人が3人含まれていた。ハーバード大のバカンティ教授、東京女子医大の大和雅之教授、早大の常田聡教授だ。
宮田「論文審査はできれば中立的な人がいいが、こういう先端的な分野だと、わかる人、正しい判断できる人は多くない。だからこういうこともあるんです」