レスリング吉田沙保里選手の父・栄勝さん急死!高速道路運転中くも膜下出血

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   レスリングの吉田沙保里選手(31)の父で、日本代表コーチでもあった栄勝さん(61)がきのう11日(2014年3月)に急死した。三重・津市の伊勢自動車道で、運転していた車が中央分離帯にぶつかったあと路肩で止まっていた。くも膜下出血を起こしたらしい。

   吉田は15日から始まるワールドカップの公開練習のため東京へ向かっていたが、知らせで自宅へ戻った。報道陣には無言だったが、兄の栄利さん(33)によると、「お父さ~ん」と呼びかけ泣き崩れたという。

自宅隣に道場作ってレスリング教室…その中にわが娘

   栄勝さんは専修大学時代、フリースタイル57キロ級で全日本チャンピオンになった。卒業後は三重県職員となったが、自宅の隣に道場をつくってジュニアの育成を続け、栄利さん(全日本優勝者)、沙保里さんもそこで育った。全日本の女子のコーチも務め、吉田の五輪3連覇のロンドン大会ではセコンドを担当した。このとき、彼女を抱き上げようとする栄勝さんを吉田が逆に肩車してリングを一周し、世界中が拍手した。栄勝さんは肩車の上からみた光景を「一生忘れられない特別な景色でした」と語っていた。

   北京五輪直前にワールドカップ連勝が119勝でストップしたとき、「何が起こったかわからない」と落ち込む吉田を立ち直らせたのも栄勝さんだった。自宅道場で練習する子供たちの姿を見せ、「小さい頃を思い出せ。一から出直せ」と諭した。吉田は立ち直り、ワールド カップ14連覇も達成した。

   全日本女子の栄和人監督は「(吉田選手の成果で)幸せな人生だったと思う。ただ、彼女の結婚と子どもを見届けられなかった」と声を詰まらせた。

文   ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト
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