説明もしなければ取材にも応じない理研
毎日新聞科学環境部の元村有希子編集委員はこう解説する。「どうしてこういう騒ぎになったのか。(理研は)誰も説明しないし取材にも応じない状況で、真相がわからないまま不信が膨らむほうに働いています。論文の修正ではすまないだろうと思います」
井上貴博アナ「論文の撤回というのは、科学者にとってどういう意味を持つのでしょうか」
元村「科学の世界には『パブリッシュ・オア・ペリッシュ』という言葉があります。論文か死かという強い話で、論文ですべての研究者の業績が評価されます。だから論文には厳密さが求められ、それに相応しくない人は去れという話です。それだけに撤回はかなりダメージが大きいでしょうね。小保方さん自身、理研、共著者14人全員にダメージがあります。最低限、誰がどういう働きをしてどういう間違いをしたか、理研および小保方さんの口から語られることが必要と思います。
論文が撤回されても、何かの細胞ができたというのは面白い現象なので、今後は第三者によって一から研究を見直すのではないかと思います」
論文の無断引用や画像の使い回しをしていたことが事実なら、科学の世界でなくともやってはいけないことだ。割烹着で研究する初々しい姿が話題になったが、小保方ユニットリーダーいまや崖っぷちに立たされている。
文
モンブラン| 似顔絵 池田マコト