千葉・柏市で通り魔殺人事件を起こした竹井聖寿容疑者(24)が、犯行後にネットのチャット仲間に「俺がやった」と話していたことが分かった。チャットの仲間が明らかにしたところでは、竹井は事件の30分後に女性と「会う約束」をし(実現せず)、1時間後に男性2人とチャットしていた。動画を使えば、顔を見ながら会話も可能だ。
自己紹介では「武器マニア」「除悪連合軍結成」「酒鬼薔薇聖斗の気持ちわかる」
その1人がいう。「今ちょっとニュースを見てみて」といわれ、見たら通り魔事件が大きく報じられていた。「これだれがやったかわかる?」「俺だぞ、俺がやったんだぞ」という。ウソだろうと信じないでいたら、「いや俺だ。あすかあさってにはわかる。俺は捕まるからわかる」といい、「馬乗りになって刺した」「刺しまくった」としゃべり続けたという。「その時は信じなかったですよ。人を殺したらドキドキすると思うが、まったく冷静だったから」
家宅捜索のあと、竹井は「ジョアク連合軍万歳」とも叫んでいる。ジョアクとは除悪、悪を除くの意味で、チャットの自己紹介に出てくる。自己紹介は3000字もあって、「武器マニア」「除悪連合軍結成」「今の荒んだ時代を変えられるのは私だけ」「俺はヤフーチャットの伝説になる」「少年院に入った」「酒鬼薔薇聖斗の気持ちがわかる」などと書いている。動画もあった。奇声を発しながらペットボトルを牛刀で突いている映像だ。チャット仲間は竹井が報道陣との話の中で、「牛刀」や「ハハハと笑った」としゃべっているというのを聞いて、最後は「本人だな」と思ったという。
仲間は「究極のかまってちゃん。あーあーと奇声は発するし言動も過激で、ネットでも居場所がなくなっていた」と話す。通信を絶った仲間を「チェックメイト だ」と脅してもいた。
小学生のころにスタンガンやナイフ持ち歩き
警察の調べに対し、「金欲しさ」と言ったり、「ハイジャックしてスカイツリーに突っ込んで社会に報復してやる」などと口走ったりしているというが、犯行動機がいまひとつはっきりしない。
小学校の卒業文集には「ゆめ=こうむいん、好きなこと=ゲーム」とあり、友だちとの楽しかった思い出のほか、「人のためによく生きよう」などいう記述もあった。クラスで人気でもあったという。しかし、スタンガンやナイフをいつも持っていて、取り出して脅したり、ガス銃で鳥やネコを撃ったり、笑ったといって殴ったりという面があった。次第に友だちが離れていき、中学では転校を繰り返して、写真も少ない。
2年前には近所とトラブルを起こしていた。千葉・流山に住んでいたときで、親子ケンカを注意した隣人を包丁で「刺すぞ」と脅して逮捕されている。また、先月(2014年2月のも柏市内のバイクショップでもめ、店員を奇声を上げて突き飛ばしたという。
司会の小倉智昭「悪さをしてでも目立ちたいということですかね」
ショーン・マクアードル川上(経営コンサルタント)「だれでも人に認められたいという欲求はあるが、認められないと曲がった形になりかねない。幼少からスタンガンをもっていた家庭ってどんな家庭だったんですかね」
深澤真紀(コラムニスト)「小学生がスタンガンなんて初めて聞きましたよ。不思議ですよね。こういう人はネットには多い。チャットでガス抜きしてるんです」