短時間で効率的に、かつ簡単・安全というので、iPS細胞を上回ると世界中が注目している万能細胞STAPがおかしなことになっている。論文に添付された資料の一部が借り物であったというのに続いて、論文通りにやっても作れないという声が専門家の間から出ているというのだ。
「とくダネ!」が論文の共同作成者である山梨大の若山照彦教授に聞いてみたところ、「簡単だと強調し過ぎたかもしれない。大学に戻って自分でやってみたがうまくいかなかった」と話す。これはどういうことか。
iPS細胞の京都大・山中伸弥教授「普及させるには再現性と互換性必要」
iPS細胞でノーベル賞を受賞した京都大の山中伸弥教授は「iPS細胞が普及したのは、再現性と互換性が高かったからです。STAP細胞も広く普及させるには再現性と互換性が大事」と語っている。たしかに、再現できないのでは実用化はおぼつかない。
論文に添えられた資料や文言も問題になっている。これについては、もう一人の論文の共同作成者、ハーバード大バカンティ教授も「研究の成果に影響はないが、今回の論文には関係のないものが使われてしまった」(英「ネイチャー誌」)といっている。これまたなんとなく奥歯にもののはさまったようないい方だ。
特許問題あって発表いそぎ過ぎ?
STAP細胞は理化学研究所の小保方晴子さんという30歳の女性の柔らかい発想が実を結んだとして、科学の世界に暖かい風が吹き込んだような印象を与えた。おばあちゃんにもらったという割烹着で研究する姿も話題にもなった。
司会の小倉智昭「急いで発表したいという気持ちがあったのかもしれないですね。特許の問題もあって、あんまり詳しく書き過ぎてもいけないというのもあるかも」
笠井信輔キャスター「まだ1か月しか経っていないので、これから作る人が出るかもしれないですよね」
菊川怜キャスターは「詳細が発表されるかもしれない。でも、大もとの成果に変わりはないですからね」と信じ切っている口ぶりだ。
いやいや、そこまで手をつっこまないといけないかもしれない。それが科学というものだ。小保方さんのメッセージが必要だ。