権威ある書道展の全日展で、県知事賞受賞者に架空の人物が多数見つかった問題で、前会長(当時の会長)が「捏造」を認めた。応募がごく少数の県について、本来ならば受賞者を出せないところ、次から知事賞を出してもらえなくなると困ると考えて、「自作自演」に及んだものと見られている。
県担当者に「ふざけた出品者である」と自筆手紙
前会長は悪いと思いつつやっていたと言う一方、「全日展をもりたて、全国津々浦々まで精神文化の書を伸ばしたい(思いでやった)」などととぼけた、悪びれない様子で語り、「笑ってはいけないが、今の内容としゃべり方を聞くと笑うしかない」(羽鳥慎一キャスター)と、スタジオの笑いを誘った。
会長の自作自演は作品を書いてからも続いた。「自分で書いて、さらに(賞を)取り消しますと手紙まで書いてた」(小松靖アナ)というのである。捏造が発覚した県の担当者に、自らの手紙で受賞者の住所・氏名がデタラメだったことなどを伝え、「ふざけた出品者である」として、賞を取り消すとつづっていたそうである。
文
ボンド柳生| 似顔絵 池田マコト