日本人にも人気の観光地、中国・雲南省の昆明の駅前広場で1日夜(2014年3月)、無差別殺傷事件がに起きた。男女十数人のグループが居合わせた市民を刃物で切りつけ29人が死亡、負傷した143人のうち73人が重傷を負う集団テロだった。
中国当局は「新疆ウイグル自治区の分離独立を求める活動家による犯行」と断定したが、犯行グループ4人射殺、4人拘束という当局の発表が誤認だったことが分かるなど混乱している。
「射殺4人・拘束4人」は誤認!どうやらほとんど逃げたらしい
犯行は午後9時半ごろだった。待合場所に集まっていた人たちに刃渡り30センチほどの刃物を持った黒服、目だし帽をかぶった男女十数人のグループが無差別に切りつけた。襲われた男性(62)は「逃げようとしたが逃げ切れず、後ろから頭を切られた」と言う。中国版ツイッター「微博」には「昆明駅でテロ事件が発生した。数人が刃物で人を切りつけていて7、6人が死んでしまった。ドアを閉めて救出を待っている。助けてくれ」という生々しい書き込みがある。
犯行グループが使った刃物はスイカを切るときに使う「西瓜刀」で、刃渡り30センチ以上ある。当局は犯行グループのうち4人を射殺したほか、4人を拘束、残りは逃走中と発表した。ところが、中国事情に詳しいジャーナリストの富坂聰氏は「現場の捜査が混乱し、1日に拘束した1人に加え2日に新たに3人を拘束したと発表したが、これは誤認だったと訂正しています。さらに、射殺した4人も間違いではないかという疑いが出ています。犯行グループはほとんど捕まっていない」という。
文
モンブラン