きょう28日(2014年2月)午前3時37分、種子島宇宙センターから打ち上げられたH2Aロケット23号機によって、新型の気象観測衛星が軌道に乗せられた。ゲリラ豪雨や局地的な竜巻など、「想定外」の気象現象が増えるなか、雨雲の中身まで解析できる優れものという。
雲の中の雨粒の高さ・大きさまで解析
日本のJAXA(宇宙航空研究開発機構)とアメリカのNASA(航空宇宙局)が共同開発した「全球降水観測衛星(GPM)」は「夢の衛星」と呼ばれる。現在の天気予報は気象衛星「ひまわり」が撮影した雲の形状から割り出している。しかし、内部の構造までは見えず、局地的なゲリラ豪雨や竜巻などの急変には対応できない。先々週の山梨、長野の大雪も当初は積雪は少ないという予測だった。
GPMは2種類の特殊なレーダーで雲の中の雨粒まで解析でき、降雨の細かい予測が可能になるとされる。司会の小倉智昭は「将来は『天達』を呼ばなくていい時代が来るということだよね」と笑う。その気象予報士の天達武史は「予報士の夢を載せている」という。
小倉「なんで上を飛んでるのに、雲の中がわかっちゃうの」
天達「いろんな波長の電波を当てて、雨粒の高さと大きさがわかるんです」
小倉「電波なら下からだってできるでしょう」
天達「下からだと地上の観測所があるところしかわからない。上からだと全体も海の上もわかるんです」
笠井信輔キャスター「それがわかるようになると、小倉さんでも天気予報ができるようになるわけです」
天達「膨大なデータですから、運用できるかどうか、これからがんばっていかないといけないんです。コンピューターも間違いを犯す。それを正しい道へ持っていくのが、ボクらの役割」
小倉「導くときに間違っちゃったら変わらないじゃない」
大ハズレだった先々週の大雪…「これからは大丈夫です」(天達)
天達は「雲の中がどうなっているのか、ボクも楽しみなんです。例えば…」といって、「雨か雪か迷わない」というボードを出した。
小倉「積もりませんといって積もっちゃったときのことね」
天達「それが迷わなくなるんです。わかるようになる。さらに雲の性格がわかる」
小倉「性格より正確」
天達少しも騒がず「積乱雲が雷タイプか竜巻タイプか、それともゲリラ豪雨かがわかるし、ピンポイントでわかるかもしれません」
小倉「じゃぁ、所によってはというのがなくなるんだ」
天達「○○区では、何時には晴、何時からは雨というくらいの…」
小倉「一般よりも軍事的に使われるのではないかな」
天達「それよりも、観測所がないところもわかるから、地球全体の気象解明につながります」
深澤真紀(コラムニスト)「天達さんの興奮ぶりを見ていると、大変なものだなとわかりますね」
ただこれ、静止衛星ではないから、何時間かに1度しか頭の上には来ない。このあたりどうなってるのか、興奮した天達も語ってはくれなかった。