増える『送骨』宅配便でお寺に遺骨送り供養・埋葬依頼!1件3万円から

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   埼玉県熊谷市にある創建426年という「見性院」に先週、宅急便で小包が届いた。橋本英樹住職が受け取り段ボール箱開くと、出てきたのは遺骨だった。納骨の依頼だ。なんとも味気のない寂しい風景だが、寺に宅急便で遺骨を送り埋葬と供養を依頼する「送骨」が広がっているという。

   背景にあるのは少子高齢化の広がりや孤独死の増加だ。住職によると「送骨専用のパッケージ」というのがあって、合同墓による永代供養を含めて料金は3万円からだ。

引き取り手いない「離婚した元夫の遺骨」

   この日届いた遺骨は亡くなった女性の部屋で発見された元夫の遺骨で、女性の遺骨は遺族に引き取られたものの、元夫の遺骨はどちらの遺族も引き取りを拒否したため遺品整理業者から寺に送骨されたのだった。遺骨はいったん本堂に安置され、住職が供養のお経をあげたあと寺内の合同墓に埋葬された。

   住職はこうした引き取り手のない遺骨を受け入れることについて次のように話す。「正直言いまして最初は抵抗がありました。こういうものを宅配便を使って送ることに良心の呵責があったのは事実です。しかし、いろんな家庭の事情も感じています。地域の縁、親族の縁、社会の縁も薄れていくなかで、最後の引き取り手というのでしょうか。お寺が慈悲の心で受け入れ手厚く葬ってあげることが一番いいのではと考え直しました」

文   モンブラン| 似顔絵 池田マコト
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