「真面目で温厚」「優しい子」頭のけがで定職失い引きこもり
だれもが思い出すのは、2008年6月の東京・秋葉原の事件だ。当時25歳の加藤智大がホコテンの広い道路をトラックで走り回ってはねたうえ、ナイフで刺して死者7人、重軽傷10人を出した。今回は歩道が狭く、ビルの柱と車道との柵に区切られて走り難かったことが幸い したようだ。
しかし、「殺すつもり」というのは秋葉原と同じだ。あのとき加藤がいった「世の中が嫌になった」「だれでもよかった」「殺すために来た」というセリフは、その後いくつも起きた類似の事件で聞かれた。同じ心情の予備軍はどこにでもいるということである。共通点は「無職」だ。
大野木を知る人たちは、異口同音に「目立たない優しい子」「真面目で温厚」「弟思い」などという。ただ、数年前に頭にけがをして定職につけなくなったと言う。「お父さんに殴られた」という人もいて、引きこもりと伝える報道もあった。
司会の小倉智昭「死者が出なかったのは奇跡に近い」
中瀬ゆかり(「新潮社」出版部長)「街路樹にぶつかったので被害がおさえられたのかも」
笠井信輔キャスターが秋葉原事件との類似点を並べたが、「心の闇」にはコメントのしようもない。予備軍の存在もおそらくは変わっていまい。
小倉「頭のけがってのは何だったんでしょうね。まあ、取り調べを待ちましょう」
文
ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト