「また見事にひっくり返っちゃいましたね」
その東京で妙なニュースが流れていた。6年後の東京オリンピックの組織委会長である森喜朗・元首相の「失言」だ。講演会で浅田のSPをこういったのだ。「見事にひっくり返っちゃいましたね。あの子、大事な時には必ず転ぶんですよね。開会式の翌日に団体戦がありま してね。日本は出なきゃよかったんです。ひょっとすると3位になれるかもしれないという淡い気持ちで浅田さんを出したんですが、また見事にひっくり返っちゃいまして…惨敗を喫した。その傷が浅田さんに残っていたとしたら、もの凄くかわいそうな話。負けるとわかっている団体戦に浅田さんを出して恥をかかせることはなかった」
他にも、「リード兄妹(アイスダンス)はアメリカでは勝てないから、国籍を変えてきた」などの問題発言があって、新聞・テレビが一斉に伝えた。スポーツ紙はとくに大きい。
深澤真紀(コラムニスト)「この方に東京オリンピックをまかせていいのかしら」
ショーン・マクアードル川上(経営コンサルタント)「非難にも、はっぱをかけているようにも聞こえるが、言葉が伝わった時にどう受け取られるか、想像力を働かせてほしいですね」
ソチで小倉が怒っていた「必ず転ぶといったって、彼女はトリプル・アクセルという高い演技を求めて頑張ってきた。あのいい方は納得いかない。悲しい」
その想像力がないから、首相時代のニュースのほとんど失言だったという珍しい人なのだ。サービス精神旺盛で口が軽いから、ペラペラとまだいくらでもやるだろう。
文
ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト