全聾が疑われている佐村河内守氏が聴力の再検査を受けることを約束したと横浜市が明らかにした。1時間半にわたって面会したというのだが、その発表内容がなんともひどいものだった。
佐村河内は横浜市が発行した「聴覚障害2級」の身体障害者手帳をも持っているが、謝罪文書で「3年前から少し聞こえるようになった」とあったため、横浜市が15日(2014年2月)に本人から聞き取りを行った。
「専門家じゃないので答えられません」
横浜市は佐村河内が謝罪文の内容を認め、再検査を受けると約束した発表したが、細かいやりとりは明かさず、「言葉で『受けます』といった」「(謝罪文も)その通りですと話した」と質問に断片的に答えるだけだ。会話は手話通訳を交えて行われたという。
記者から「聞こえるか聞こえないか、普通は確認しますよね」と質問が出たが、横浜市の担当者は「専門家じゃないから答えられません」とトンチンカンだ。「髪型やサングラスはしていたのか」「黒い服だったのか」などの質問も出たが、「信頼関係を損ねる恐れがあるから」として、「言えない」の一点張りだ。何を遠慮しているのかがよくわからない。
手話通訳を佐村河内側が用意
司会の小倉智昭「手話通訳を佐村河内さん側が用意したのかな」
森本さやかレポーター「聞こえるかどうかわからないので、これから診察を受けてもらう、いま決めることではないというのが横浜市の考えでした」
小倉に何か批判してもらいたい口ぶりだったが、小倉は「診察を受けるということですね」でお終い。
記者たちもまたそれで引き下がったのか。「こんにちは」「私の声が聞こえますか」を佐村河内が聞き取れたかどうか。手話通訳を介さないとだめなのか。補聴器を付けていたのかどうか。これらは専門家でなくてもわかる事だ。また、「信頼関係とは何だ?」「横浜市はなにか弱みでもあるのか」と聞かないといけない。ストレートな怒りのない報道、番組ならあってもなくてもいい。