ソチ五輪スキージャンプ男子団体で日本は銅メダルを獲得した。この種目でのメダルは1998年の長野五輪の金メダル以来16年ぶりだ。「レジェンド」といわれ、個人ラージヒルで銀メダルに輝いた葛西紀明選手(41)を中心としたチームワークの良さがメダルにつながったようだ。
ジャンプ団体で日本16年ぶりメダル!
「うれしいです。もうみんなが頑張ったんで…」
個人の銀メダルでは涙を見せなかった葛西が、団体の銅メダル決定のインタビューでは声を詰まらせた。「(清水)礼留飛も悔しい思いをしてきて、このメンバーに選ばれてよかった。(竹内)択も直前に病気になり、(伊東)大貴もひざを痛めたが、その中でみんな4人で力を合わせてメダルを取れたことがうれしいし、取らせてあげたいと思っていたので良かったです」と1人ひとりチームメイトの名前を上げてそれぞれの健闘をたたえ、喜びを語った。
伊東大貴選手(28)もそれに応えるように「41歳のオジサンジャンパー、葛西さんが僕たちを引っ張ってくれました」
葛西が飛ぶ前からチームメイト大喜び「メダル大丈夫!ノリさんなら絶対失敗しない」
現地で取材する田中毅アナウンサーが「一番印象的だったシーンがあります」とあるエピソードを伝えた。「葛西選手の最後のジャンプの前なんですけれども、メダルが決まるか決まらないか、非常に重要な場面で、葛西選手がまだ飛ばないうちに、飛び終わった3人の選手が抱き合って喜びを分かち合っていたんですよ」
司会の加藤浩次「それ、どういうことですか」
田中「後で伊東選手に聞いたのですが、ノリさん(葛西)なら絶対に失敗しないとメダルを確信していたと話していました。絶対の信頼を得ていたんですね」
コメンテーターの香山リカ(精神科医)「葛西選手のブログをときどき見ますが、絵文字がすごくたくさんあったりして。普通、レジェンドといわれるような人だとチームの中で威圧的な存在になって緊張感を与えたりしますが、全然そういう感じじゃないですよね。そういう雰囲気が今回の結果につながったのかなと思いました」
ロバート・キャンベル(東大教授)「(20歳の清水と葛西は)親子ほどの年齢差がある中で、若い選手は委縮してしまうことが多いですが、それをさせないのは葛西さんの人格ですね」
4年後に向けて葛西は「今度は家族を連れて行って、その場で金メダルを見せてあげたい」と語ったが、キャスターのテリー伊藤「家族をと言ったけど、まだ結婚していなので、結婚すればいいね」