「オリンピックに戻ってこれるようもっともっとレベルアップしいきたい」
同じころにジャンプ女子の競技が行われていた。4位に終わった高梨は「どの試合も変わらず飛んだつもりだったんですけど、やはりどこか違うところがあるなと感じました。またオリンピックに戻ってこれるようもっともっとレベルアップしいきたいと思います」と涙がこぼれるのをこらえながら話した。
なぜ4位だったのか。ノルディック複合で五輪3大会出場経験のある高橋大斗が疑問に次のように答えた。「ソチ入りして調子はよくなかったんですが、それでも技術的には他の選手より優れていて勝てると思っていました。原因は風向きです。ソチの風は変わりやすい。他の選手は2本のうちどちらか1本はジャンプに有利な向かい風だったが、高梨選手は2本とも追い風だったんです。追い風のハンディは得点に配慮されますが、それでは追いつかない。技術力、精神力は完璧だったのに運が悪かったとしかいいようがないです」
野村修也(弁護士)「ひと言も風向きのせいにしなかったのは素晴らしい」
言い訳しないのは、心の中では「私が世界でトップ」と自負しているからだろう。
文
モンブラン